我が家の玄関口には大量の板材が立て掛けてあります。
長いこと置きっぱなしになっている板を見てピコーン!とひらめいたのか、
こんなお願いをされました。
ということで、今日はママと子供が喜ぶ、板切れ一枚で作るパター練習器具をご紹介します。
ママと子供を喜ばせつつパッティング技術を向上させるには?
パッティング技術とは何か、一般的なパターマットで考えてみる
一般的なパターマットといってまず連想するのが、このような人工芝のもの。
本番のグリーンそのもの、とまではいかずとも、転がり抵抗があるので距離感(力加減)を掴む練習=どの程度の振り幅で打ったらどのくらい転がるのか、という感覚を養うことができます。
たとえばグリーン上で振り幅2,3cmでパットした場合、芝の状態にもよりますが大体1m弱くらい転がるので、それに似た感覚が得られるように作られています。
しかし素材が木の場合、同じように振り幅2,3cmでパットすると、3mは転がってしまいます。
マスターズ顔負けの超高速グリーンになってしまうのです。
つまり、素材を木にするということは距離感の練習を捨てるという事になります。
ただ、パッティング技術の向上に重要なのは、距離感(力加減)だけではありません。
ボールの打ち出し方向の再現性を高めることも同じくらい重要です。
ボールの方向性に関わるのは、インパクトの瞬間のフェイスの向きです。
これは素材が人工芝でも木でも関係ありません。
ですので今回作る木のパター練習器具は、この一点にフォーカスすることなります。
つまり、狙った方向へまっすぐ転がせるようになるためのパター練習器具になるわけです。
子供が楽しみながら練習できて、ママが喜ぶ可愛い見た目にするには?
ゴルフに触れたことのない子供が楽しみながら練習できるように、ゲーム性をもたせます。
ということで、距離感(力加減)の練習は目的にしないものの、穴(カップ)はつけます。
カップインが難しいぶん、板を色分けしてどこまで転がせるか楽しめるようにペイントします。
そしてペイントすることで生まれる見た目の可愛さで、ママさんのハートを狙います。
練習器具だから仕方ないのですが、一般的なパターマットは家のインテリアになりえない異質のモノというイメージです。
おまけに柔らかなマットはお掃除の邪魔にもなります。都度くるくる丸めるのが骨で、一度広げると大体引きっぱなしになってしまうことが多いのではないでしょうか。
木の練習器具ならば、どこかに立て掛けられるので掃除も楽々。
ペイントしてあるので子供のおもちゃ感覚で扱えます。
パッティング技術の向上という面では、打ち出し方向の再現性を高めるという点に特化した練習器具になりますが、そのぶん家族みんなが愛着を持てるような、可愛い見た目にしたいと思います。
設計図とミルクペイントの色見本
材料は家にあった杉プレナー材。サイズは13mm×90mm×1800mmです。
その板切れに穴を開けるというだけの今回のDIY。
そんなわけで設計図というより、配色を考えました。
塗料はミルクペイントを使います。
ミルクペイントは一色でも可愛いですが、何色か使うとよりおもちゃ感が出て楽しい雰囲気が生まれます。
手持ちのミルクペイントの色見本から何パターンか作ってみて選んでもらったところ、
となり、結局彼が配色を考えてくれました。”!”のついた一番下の配色です。
杉プレナー材で作る自作パター練習器具の作り方
簡単ですが一応書きます。
- 杉板に穴を開ける(直径70mm程度)。
- 杉板を丁寧にサンディングする。
- ミルクペイントでペイントする。
- 仕上げにサンディングする。
DIYというのもおこがましい??これだけです。
ホールソーを使わずに電動ドリルで板に大きな穴を開ける方法とは?
さて。今回の裏テーマ、木材に大きな穴をあける方法です。
DIYをやっていると、今回のように板に大きな穴を開けたい場面に遭遇します。
自在錐やホールソーなど、電動ドリルに取り付けて穴あけできる工具があるものの、そこまで使用頻度が見込めない場合、購入するのもためらわれます。
そこで精度にあまりこだわらないのであれば、電動ドリルだけで穴あけしてしまうのが簡単でよいと思います。
手順を簡単にまとめますね。
1.板に任意の大きさの円を書きます。
2.細いドリルビットで円の外周をなぞるように穴を開けていきます。ここでは2.5mmのドリルビットを使用しました。
写真のように、この時点でずれていると仕上がりは図抜けて歪になります。
3.開け終わったら、引廻し鋸でくり抜きます。
綺麗な正円になるかは手順2にかかっています。
4.最後にドレッサーで整えます。
引廻し鋸でくりぬいた時点ではあまりのギザギザぶりにゾッとしたのですが、ドレッサーでそれなりに仕上がりました。
ドリルの時点でもっと丁寧にやれば美しくなるとは思いますが、今回はゴルフボールや子供用のスナッグゴルフのボールが通ればよいので、これでOKです。
なおドレッサーは千円以下で購入できるうえ、使用頻度も多いかと思いますので、何種類か持っておくのがオススメです。
ミルクペイントで塗装する
全体をサンディングしたら、あとはペイントするだけです。
当初の予定通りミルクペイントを使います。
マスキングテープを使って少しずつ塗っていきます。
弧を描く部分は、上に型を載せておく程度では色がはみだしてしまうため、怒涛のマステ貼り→ペンカッターで不要な部分をくり抜いて凌ぎました。
塗るのは少しずつ。
ミルクペイントは乾きが早くて助かります。
最後に仕上げのサンディング(#400)で出来上がりです。
せっかく配色を考えたのにボールを置く位置の色を間違えてしまったのですが、とりあえず出来上がりました。
まるでミルクペイントの色見本のよう。
穴あけの段で躓いたとはいえ、ざっくり予定通りの仕上がりとなりました。
実際に使ってもらって判ったこと
最後に、実際の運用状況や気付いた点など。
カップにきちんとボールが落ちるようにするため、上の写真では傾斜をつけていますね。
他にも平坦にするためにコンクリートブロックを両サイドに置いて、その上に板を渡して橋のように使っているそうです。
コンクリートブロックは100均の発泡ブロックでも代用可能ですね。
購入場所:セリア
商品名:発泡ポリスチレン製 ミニブロック(黒)
サイズ:210mm×100mm×60mm
板切れでパターを練習するというのは(超高速になる点も含めて)難易度が高いのではないか、と思っていたのですが、細い板にしたのが却って子供のパター練習に適していたようです。
というのも、カップへの道筋が一筋であるため、板から落とさないようにボールを打つ=穴(カップ)めがけてボールをまっすぐに打つ、という練習の主旨を直感的に理解できるという点です。
4歳~6歳の子供たちが設置された練習器具を見て「なにをすればよいのか」パッと分かるため、意識が散漫にならず集中して練習できるというのは意外な収穫でした。
ママさんの反応も気になるところですが、ひとまず子供たちがゴルフを楽しむ切欠のひとつになれたなら、作った意味があったかなと思っています。でもやっぱりもうちょっと穴あけを丁寧に行えばよかったです。。このリベンジは近いうちに必ず…!!
以上、ママと子供が喜ぶ、板切れ一枚で作るパター練習器具についてご紹介しました。
ではでは、今日はこのあたりで。